【フォトグラファー直伝!】シャッタースピードをマスターして表現力に磨きをかけよう!

こんにちは、takaです!

この記事では

男の子

シャッタースピードを自分で設定できる様になりたい!

女の子

シャッタースピードと露光時間って何が違うの?

という悩みや疑問がある方向けに、約20年間カメラと苦楽を共にしてきた僕が、

『シャッタースピード(SS)』についての基礎知識や、撮影場所に合った設定のコツをお伝えしていきます。

『F値』についての記事も書いているので、良かったらこちらも参考にしてみてください。

Contents (目次)はクリックできるので、好きなところからご覧いただけます。

シャッタースピードをマスターするための『基礎・決め方・注意点』

さぁ、本題に入ります!

女の子

動画の方が理解できるかなぁ〜

という方は、こちらの動画もおすすめです。

シャッタースピード (SS)の基礎知識

仕組み

シャッタースピードとは、シャッターの開閉スピードをコントロールする機能のことを指します。

写真というものは、下の図のように光がカメラに入ってきて、その光がイメージセンサーに当たることで写真になります。

taka

その光をイメージセンサーにどのくらい当てるのか』を調節するのがシャッタースピードです。

星グルやタイムラプスなどの特別な撮影でない限りは、

通常最も早いシャッタースピードは1/8000、最も遅いシャッタースピードは30秒です(メーカーによって異なります)

そしてカメラの操作をする際に、水色の枠のような数字が記載されます。

これは『○分の1秒』という読み方をします。

taka

なので、写真の読み方は『10分の1秒』です。

そしてシャッタースピードの役割は

写真の明るさや、動いている被写体の表現に影響を与えること』です。

 

明るさ

止まっている被写体を撮影するとき、シャッタースピードを変化させると、上の写真のように明るさが変わります。

シャッタースピードが早いということは、

  • シャッターが開いている時間が短い
  • イメージセンサーに光が当たる時間も短い
  • 結果、写真は暗くなる

逆にシャッタースピードを遅くする場合、

  • シャッターが開いている時間が長い
  • イメージセンサーに光が当たる時間も長い
  • 結果、写真は明るくなる

という特徴があります。

 

被写体の表現

動いている被写体を撮影する場合、シャッタースピードを変化させることで、

同じシチュエーションでも、全く違う写真が撮れます。

  • 今この瞬間!を切り取りたいなら、シャッタースピードを短く
  • 幻想的な雰囲気を表現したいなら、シャッタースピードは長く

ということを意識しながら設定するのがおすすめです。

自分が撮影現場で『どんな写真を撮りたいのか』『どこを注目してもらいたいのか』をイメージするのが大切。

初めはぼんやりでもいいので、自分の写真を表現する練習を繰り返していきましょう。

taka

なのでいろいろ試して、たくさん遊ぶことが上達への近道です。

 

操作方法

シャッタースピードの変更は、2つの方法があります。

まず、代表的な『Tvモード(シャッタースピード優先モード)

メーカーによっては『S』に合わせる場合もあります。

これは、シャッタースピードを自分が決め、F値や適正露出などはカメラが自動で判断してくれるモードになります。

Canonの場合、Tvモードにした際、以下の場所で数値を変更することができます。

※メーカーによって異なります

次に、『Mモード(マニュアルモード)』です。

Mモードの場合、Tvモードと同じ場所で変更できます。

※メーカーによって異なります

シャッタースピードの決め方

【シャッタースピード特徴まとめ】

  • シャッタースピードが短い:暗い写真、止まった写真
  • シャッタースピードが長い:明るい写真、動きのある写真

『明るさと被写体の表現』の特徴を踏まえた上で、次は決め方のコツをお伝えします。

シャッタースピードは1/8000〜30秒と選択肢の幅が広いですよね。

まずは

男の子

これくらいかな〜

という感覚で良いので、設定してみましょう。

taka

分かりやすいように、Tvモードで解説します。

ます、自分の撮りたい写真が

  • 止まっている写真 or 流れている写真なのか想像する
  • ダイヤルを回して設定・撮影してみる
  • (理想と違うなら)シャッタースピードを変えてみる
  • もしくはISOの数値を変えてみる

という流れがおすすめです。

撮影現場の明るさも、シャッタースピードを決める際の重要なポイントになってきます

どんなプロカメラマンでも、撮影現場では『手探りで撮影→チェック→修正→撮影』の繰り返しです。

ぜひ、お気に入りのシャッタースピードを見つけて撮影を楽しんでください。

シチュエーション別!おすすめのシャッタースピード【作例有】

ここでは僕が実際に撮った写真を例に、シャッタースピードの違いをご紹介します。

SS 1/1250秒

栃木県・華厳の滝

F4、ISO100、SS 1/1250秒

taka

勢いがある滝はSS早くして臨場感を出し、勢いがない滝はSSを遅くして幻想的に撮ることが多いです。

絶妙な水の流れを表現する以外にも、

  • 日中、F値を開放して撮るポートレート
  • 戦闘機・飛行機
  • 電車

など、動きが早いものを撮影する場合、1/1000秒以上で撮ることが多いです。

 

SS 1/15秒

高知県:大樽の滝

F5.6、ISO200、SS 1/15秒

taka

人が静止していられる秒数がだいたい、1/15秒くらいかな、と思っています。

『静と動』を1枚で表現できるのは、スローシャッターの面白いところですよね。

滝以外にも『人と電車』や『人と人』など、たくさんの組み合わせがあるので、たくさん撮影して、ぜひお気に入りの1枚を見つけてください。

 

SS 30秒〜

北海道:哲学の木

F4、ISO1600、30秒×120枚(1時間)

taka

このような写真は大抵『星グル』や『星の光跡(軌跡)』という言葉で表現されます。

このような写真を撮りたい場合、最低でも30分〜1時間程度は連写を続けた方が綺麗な写真に仕上がります。

具体的な方法は、

”レリーズロックをして連写で撮影した後(好みの時間)、編集ソフトで『比較明合成』を行う”です。

詳しくはこちらの動画をご覧ください。

別の動画で『星の光跡の撮り方』も解説しています。

2つの注意点と対処法

ここでは、シャッタースピードを変更する際の注意点と対処法を解説します

シャッタースピードはこの2つに気をつけよう

  1. 使うレンズとシャッタースピードの関係性
  2. カメラの弱点:明暗差

1.使うレンズとシャッタースピードの関係性

 

手持ちで撮影する場合、

  • 望遠レンズ
  • マクロレンズ

などのレンズは撮れる範囲が狭いため、僅かな手ブレの影響を受けやすい、という特徴があります

各レンズの画角比較

【おすすめの対処法】

そのため、撮影範囲の狭いレンズを使用する際は、『手ブレを防ぐ=シャッタースピードを短くする』という工夫が大切になってきます。

逆に広角レンズの場合は手ブレの影響が少ないため、自分の好みに合わせたシャッタースピードで良いと思います。

もちろん三脚を使えば、手持ちの広角レンズ同様、好きなシャッタースピードで大丈夫です。

2.カメラの弱点:明暗差

 

カメラは明暗差に弱いという特徴があります

例えば、強い日差しが差している場合、明るさを調節しようとして設定を暗めに変更したとします。

その結果、どうしても影の部分が濃く残ってしまうので、違和感のある写真になってしまいます

 

そして、ひと口に『黒』と言っても、実は黒の中にも赤みがかった黒や、紫がかった黒、たくさんの諧調があります。

ですが、そういった諧調が全て失われた状態を『黒つぶれ』と言います。

反対の『白とび』は、明るすぎて色の階調が全て白く飛んでしまう現象のことです

 

では、どうやって白飛び・黒つぶれを判断するのか?

 

それはカメラや編集ソフトに搭載されている『ヒストグラム』で確認することができます。

撮影時

黄色い枠の中のグラフがヒストグラムです。

これは写真の明るさをグラフ化したものです。

もし、撮った写真が白飛び・黒つぶれを起こしていたら、以下の画像のようにグラフが変化します。

 

編集ソフト

撮った写真を編集する際、編集ソフトで黒つぶれ警告にチェックを入れると、下の写真のように青色の模様が浮かんできます。

これが黒つぶれの箇所です。

白とびよりも黒つぶれの方が色を復元しやすいのですが、無理やり明るくした写真にはノイズが発生し、とても見栄えが悪くなってしまいます

 

【おすすめの対処法】

したがって明暗差が激しい場所では、こまめにヒストグラムを確認し、『F値・SS・ISO感度』の調整するように心がけましょう。

男の子

編集ソフトを使った方法は無いかな?

という方には、『比較明合成』がおすすめです。

同じ構図で明るい部分に合わせた写真と暗い部分に合わせた写真を撮り、編集ソフトで重ねる方法です。

理解が深まると、いろんな写真の表現が出来るようになるので、撮影がどんどん面白くなると思いますよ!

終わりに

まとめ

【シャッタースピードの特徴まとめ】

  • 〈大切!〉撮影の前に、どんな写真が撮りたいのか想像する
  • シャッタースピードが短い:暗い写真、止まった写真
  • シャッタースピードが長い:明るい写真、動きのある写真

補足:冒頭の『露光時間』について

シャッタースピードとよく混同されがちな言葉に『露光時間』があります。

言葉の意味を説明をすると、

シャッタースピード=シャッターを開ける時間
露光時間=イメージセンサーに光を当てる時間

と、なります。

言葉の意味自体は違いますが、シャッターを開ける時間とイメージセンサーに光を当てる時間は同じなので、混同しやすいのかもしれませんね。

結局は同じ時間のことを指しているので、同じものと認識して大丈夫だと思います。

taka

それでも混同しやすい場合は、図などのイメージと一緒に覚えるのがおすすめです。

シャッタースピードの理解が深まったら、フィルターを使って撮影してみるのがおすすめ!

写真の雰囲気がガラッと変わるので、一度試してみてはいかがでしょうか。

予告

taka

次回は『ISOをマスターしよう!(仮)』を投稿予定です。

この記事で、一眼カメラの扱いに悩んでいる方の疑問が少しでも解決できれば幸いです。

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この記事を書いた人

こんにちは!動画クリエイター兼フォトグラファーのtakaです!
4年間やっているInstagramのフォロワーは5.9万人。でしたが、昨年外国人に乗っ取られ、現在0人からのリスタートです…泣
それでも、愛してやまない写真やカメラについて、僕が撮影現場で実際に行っている工夫などを交えてお伝えします!

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