ISO感度をマスターするための『基礎・決め方・注意点』
ISO感度の基礎知識
仕組み
それでは、ISO感度の解説をしていきます。



F値やシャッタースピードより仕組みが単純なので、比較的理解しやすいと思います。
ISO感度を簡単に説明すると、
”カメラが光を捉える能力” を数値化したもので、基本的に『ISO+数値』で表されます。
この数値が高ければ高いほど、イメージセンサー は光に敏感になり、明るい写真になります。


役割
そしてISO感度の役割は
『F値とシャッタースピードの補助』にあります。
それぞれの詳しい特徴については、こちらの記事を参考にしてみてください。




2つの要点をまとめると、
【F値の特徴まとめ】
- F値が小さいほど、よくボケる
- F値が大きいほど、シャープに撮れる
- 同じSSでも、F値の数値によって明るさが変化する
【SSの特徴まとめ】
- シャッタースピードが短い:暗い写真、止まった写真
- シャッタースピードが長い:明るい写真、動きのある写真
これらの特徴はMモードで撮影する際に、撮影場所の状況に合わせて設定を行うための大切なポイントです。
F値の『補助』
【例】シャッタースピードを上げて撮影する場合
シャッターが開いている時間が短い=光を取り込む時間が短いので、明るさを保つためにもF値を開放(F値を小さく)する必要があります。
しかしF値を開放すると、
- 意図せず写真がボケてしまう
- 写真の画質が低下する
という問題が発生します。
しかしそんな時、ISO感度を上げることで、F値の数値はそのままでも、明るい写真を撮ることができるのです。
シャッタースピードの『補助』
【例】F値を絞って撮影する(F値が大きい)場合
絞る=光の通る穴が小さくなるので、明るさを保つためにシャッタースピードを遅くする必要があります。
しかし、シャッタースピードを遅くすると手ブレの危険性が高くなります。
なのでそんな時、ISO感度を上げることで、シャッタースピードはそのままでも、明るい写真を撮ることができるのです。
このように、ISO感度はF値やシャッタースピードのサポート役として活躍する場合が多いです。
デメリット
しかし、問題点があるのも事実です。
ISO感度の特徴を図にまとめると、以下のようになります。


すべての写真にはノイズと言う不必要な情報が乗っています。
明るくするためにISO感度を上げると、ノイズも多く拾ってしまうことになるので、画質がどんどん悪くなってしまいます。


したがって、『ISO感度は低ければ低いほど、良い』ということが言えます。
ISO感度の決め方
【ISO感度の特徴まとめ】
- 画質の劣化(ノイズの発生)を防ぐためにも、ISO感度は低い方が良い(ISO100前後)
- F値・SSの数値をどうしても変えたくない時にISO感度を変更する
【例】日中の撮影の場合
シチュエーション別おすすめISO感度【作例有】
ISO100~ 朝・日中


この時間帯は明暗差が激しいので、ヒストグラムをしっかり確認することが大切です。



NDやPLフィルターがあれば使用しましょう
ISO1200〜 夜のスナップ


夜のスナップは手振れの危険性が高いので、SSはできるだけ早く設定しましょう!
なので必然的にISO感度を上げて対応することになります。



Mモードで撮るのが難しい場合、Tvモード(SS優先)で撮影するのがおすすめです。
ISO 2000~ 星空


天の川は薄いくらいだと現像で浮き出てこないので、撮影の段階で『天の川をはっきり撮ること』を優先して設定しています。
超広角レンズの場合、SS 30秒以上やると線になってしまうので注意が必要です。



撮り方はこちらで詳しく解説しています↓
ISO感度の変更における注意点と対処法
ISO感度はコレに気をつけよう!
- ISO感度の上げ過ぎによる画質の劣化
ISO感度の基礎知識で記述しましたが、
ISO感度が高ければ高いほど、多くのノイズも映り込むようになってしまいます。





ノイズが多い写真は表面がザラザラしているので、あまり綺麗な写真とは言えませんよね。
なので、『ISO感度は低ければ低いほど、良い』ということがポイントになってきます。
ですが、被写体によってはブレたら一発アウトなものもあると思います。
そう言った、



どうしても手持ちでくっきり撮りたいんだ!



撮りたい写真はこのシャッタースピードじゃないとダメ!
という、条件・気持ち・考え・都合等がある場合は、
F値やシャッタースピードを補助するために、ISO感度を上げてあげましょう。
自分がブレないシャッタースピードを見極め、ISO感度を調節することが重要です。
【おすすめの対処法】



どうしてもこの設定じゃないとダメ!
という、こだわりがない場合、明るさの調整はF値やSSの変更でも可能です。
- F値を開放する(F値を小さく)
- シャッタースピードを遅くする



たくさん撮影して、思い描く写真が撮れるよに一緒に頑張りましょう。
終わりに
もっと一眼カメラを使いこなすにはどうしたらいいの!?【Q&Aコーナー】
思い返せば、特別なことは何もしてなくて、
”カメラを始める前に、よく行っていた場所にカメラを持っていく。”



これだけ!
念願のカメラが手に入って、居ても立っても居られない!って感じだったのもあるけどね。
普段からよく行く場所だからこそ、『カメラじゃないと見えない景色』に夢中になったな~。
新鮮で面白くて、ひたすらシャッター切ってた記憶がある!
あとは、ちょっと恥ずかしいけど、手でカメラを作って風景にかざしてみたりしてたよ(笑)



今でも”2:3だから綺麗に切り撮れるものがある”って思ってるからね。
まぁファインダーを覗いたままでも、今はモニター越しでいいんだけど、その仕草がプロっぽくて憧れてたから、念願の一眼カメラを手に入れた時はそうしてみたい時期だった。笑
参考になるかな?笑
予告



次回は『フルサイズとAPS-Cの違いについて(仮)』を投稿予定です。
この記事で、一眼カメラの違いに悩んでいる方の疑問が少しでも解決できれば幸いです。
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